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ABL(動産・売掛金等担保融資)の格付方法を新設
株式会社日本格付研究所(JCR)では、ABL(動産・売掛金等担保融資)を対象とする格付方法を新設し
ましたので、お知らせします。これは、JCRが2018年1月24日付のニュースリリース「ABL(動産・売掛
金等担保融資)の格付方法新設にあたり意見募集」により公表した検討の結論です。明確化のために一部の
文言の加筆修正をした上で、意見募集時にお示しした改定案のとおり、格付方法を決定しました。
(担当)本多 史裕・杉浦 輝一・梶原 康佑
■留意事項
本文書に記載された情報は、JCRが、発行体および正確で信頼すべき情報源から入手したものです。ただし、当該情報には、人為的、機械的、また はその他の事由による誤りが存在する可能性があります。したがって、JCRは、明示的であると黙示的であるとを問わず、当該情報の正確性、結果、 的確性、適時性、完全性、市場性、特定の目的への適合性について、一切表明保証するものではなく、また、JCRは、当該情報の誤り、遺漏、また は当該情報を使用した結果について、一切責任を負いません。JCRは、いかなる状況においても、当該情報のあらゆる使用から生じうる、機会損失、 金銭的損失を含むあらゆる種類の、特別損害、間接損害、付随的損害、派生的損害について、契約責任、不法行為責任、無過失責任その他責任原因 のいかんを問わず、また、当該損害が予見可能であると予見不可能であるとを問わず、一切責任を負いません。また、JCRの格付は意見の表明であ って、事実の表明ではなく、信用リスクの判断や個別の債券、コマーシャルペーパー等の購入、売却、保有の意思決定に関して何らの推奨をするも のでもありません。JCRの格付は、情報の変更、情報の不足その他の事由により変更、中断、または撤回されることがあります。格付は原則として 発行体より手数料をいただいて行っております。JCRの格付データを含め、本文書に係る一切の権利は、JCRが保有しています。JCRの格付データ を含め、本文書の一部または全部を問わず、JCRに無断で複製、翻案、改変等をすることは禁じられています。
■NRSRO 登録状況
JCRは、米国証券取引委員会の定めるNRSRO(N ationally Recognized Statistical Rating Organization)の5つの信用格付クラスのうち、以下の4クラ スに登録しています。(1)金融機関、ブローカー・ディーラー、(2)保険会社、(3)一般事業法人、(4)政府・地方自治体。
■本件に関するお問い合わせ先
(最終更新日:2018年2月22日)
格 付 方 法 : A B L ( 動 産 ・ 売 掛 金 等 担 保 融 資 )
1.
概要
本稿では、ABL(Asset Based Lending;動産・売掛金等担保融資)にかかる個別債務の格付方法について
論じる。ABL は、事業会社の事業の継続性と商流における動産(原材料、仕掛品、製品、商品等)・売掛金
等の債権の価値に着目したファイナンスである。担保に動産を含むことからアセットファイナンスの一種に
分類される。裏付け資産は回転期間が短期で、ファイナンス期間内に頻繁に入れ替えが発生するものが主流
と考えられる。資金調達期間については個別の裏付け資産に紐付いた短期のものから長期のもの
1
まで想定さ
れる。
例えば、在庫を引き当てとした運転資金の調達は本稿で分析の対象とするファイナンスの典型的な事例で
ある。動産を担保とする融資の中には船舶、航空機といった大型の機材を対象とした、設備投資資金の性格
が強い調達も含まれるが、これらについては別の格付方法
2
によって評価される。
売掛債権の流動化と ABL を対比すると、売掛債権の流動化の場合、対象となる債権の分散度合いや対抗
要件の具備、売掛債権の債務者(第三債務者)の信用力が評価のポイントと考えられる。一方で、ABL の評
価ではさらに、債務者
3
の事業の継続性、債務者の業務遂行能力
4
、担保の価値
5
、担保対象の物件の管理・支
配の強弱、などが評価上、重要なポイントとなる。
担保による保全について、債務者の破綻時には裏付け資産の処分による以外に返済に充てる資金の確保が
見込み難く、担保処分時の回収可能性の見積もりが大切なことも特徴のひとつである。対照的に、裏付け資
産が航空機や船舶、機械設備などでは、その資産を他のユーザーに賃貸することで調達資金の返済に充当可
能なキャッシュフローを見込むことが可能である。
1 担保となる動産等が一定額あることをもとに行われる長期運転資金としてのファイナンスが想定される。担保
評価に基づく与信限度はBorrowing Base(貸出基準額)と呼ばれる。
2 JCRのホームページ(https://www.jcr.co.jp/)の「格付関連情報」に「船舶ファイナンス」(2015年6月1日)、
「航空機ファイナンス」(2015年6月1日)として掲載している。
3 本稿では、識別のため、ABLのオリジネーターを債務者と記し、売掛債権の債務者を第三債務者と表記する。
4 業務遂行能力については、パフォーマンスリスクという言い方もされる。
5 価値は、簿価だけではなく、売却時のディスカウント幅、諸々の経費を控除した後に残る換価価値の見通しが
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2.
一般的な仕組み
(1)ストラクチャー
担保の対象となる資産が、資金調達者(債務者)の資産に計上されたままのファイナンスの場合(スキ
ーム例ⅰ)と、債務者から動産・売掛金等の資産を切り離し、SPC 等に譲渡した形でファイナンスを行う
場合(スキーム例ⅱ)がある。
スキーム例ⅰ(動産・売掛金等は債務者の資産に計上されたまま)
スキーム例ⅱ(動産・売掛金等を SPC 等に譲渡)
(2)貸出基準(Borrowing Base)
貸出基準額とは、動産・売掛債権担保の評価額に対して、必要に応じて調整や掛目をかけて算出された
金額で、貸出の目安とされる金額である。貸出基準額は簿価ではなく、換価価値に基づいて計算される。
まず、動産・売掛金等の中で、担保として不適切なもの(不良化しているもの、相殺のリスクか高いもの、
譲渡禁止の特約が付されているもの、季節性の高い商品、等)は除外される。次に、第三債務者の信用力、
分散・集中の度合い、業種相関の有無等を考慮して換価価値が求められ、換価価値に一定の掛目をみて貸
出基準額が決まる。掛目は、担保評価の時点と実際の処分時点での時間の経過、処分にかかるまでの時間
の経過、諸事情の変化などによって生じうる換価価値の変動リスク(不確実性)に対応している。換価価
値の見積もりは、公平性・客観性が求められるため、専門の評価会社が利用されることも多い。
6
6 一 般的には 、貸出基 準額の計算 は、「動産の 換価価値 ×掛目 」と「売 掛金の換 価価値×掛 目」の和 が用いられ
(3)コベナンツ
ABL の仕組みを補完するため、財務指標(利益水準、インタレストカバレッジレシオ、自己資本比率、
等)、決算等報告の義務、他の債権者への担保提供の制限、担保対象資産の移動の制限、重要な資産の売却
に関して報告・承認を求める義務、等が融資契約等に規定される。
(4)モニタリング
ファイナンス実行後も、担保を構成する動産や売掛債権は債務者の営む事業の営業循環の中で入れ替わ
っていくため、担保の中味、所在、数量、価値等は変化していく。これらにかかるレポーティングを定期
的に債務者や担保管理エージェントから受けて、レンダーは貸出基準がみたされていることを確認してい
く。貸出基準がみたされなくなった場合は、貸出基準を充足するまで、部分返済によって貸付額を減額し
たりするような規定が設けられている。あわせて、レンダーは、債務者がコベナンツを順守しているか、
どうかも確認していく。
3.
評価上のポイント
(1)債務者の業務執行能力
債務者が活動している商流を基に行われるファイナンスであるため、債務者の業務執行能力による影響
を受ける可能性が ABL には内包されている。例えば、債務者が期待されるような製品を製造できなくなっ
たり、メンテナンスができなくなった場合には、その商流からキャッシュフローが生み出される力は低下
していく可能性がある。また、ABL の前提となる動産・売掛債権の管理水準の確保という点でも債務者の
業務執行能力と関連性がある。このため、ABL の評価においては、債務者の業務執行能力が低下しないか、
いわゆる、パフォーマンスリスクが顕現化しうるか、顕現化した場合の影響度合いという点を過去のトラ
ックレコード等に照らして調べる必要がある。なお、債務者の業務執行能力と債務者の信用力の評価とは
相関性があると考えられるが、両者は同義ではない。ABL の評価に際しては、それぞれを個々に評価し、
相関性も含めて検討することが適切と考える。
(2)債務者の信用力、事業の継続性
ABL では、平常時においては、最終的に製品・商品がユーザーに販売されること、すなわち商流から得
られるキャッシュフローが債務の返済に充当される。ただし、一連の事業活動の中では、動産・売掛金等
の価値が変動したり、需要が変動したり、また、それらを通じて債務者の信用力が変化していくリスクが
存在する。
債務者の信用力が大きく低下したり、事業遂行能力が失われる事態が生じる場合、債務の弁済のための
キャッシュフローは、担保を処分することで確保が図られる。こうした際に、処分・換金によって返済資
金を確保する仕組みが強固で、債務者の信用力の低下を受けにくいようであれば、債務者の無担保の時の
信用力とは別に債務履行の確実性(回収可能性)を見込むことが可能となる。ただし、過去の ABLの融資
事例では、債務者の信用力が低下し、破綻に至った際に、再生型なのか清算型なのか、どちらが選択され
たかによって、回収率は大きく異なっており、破綻後も事業の継続が見込まれるのか、そうではないのか
が、回収可能性に大きく影響してくる。
ここで、債務者が会社更生手続を開始した場合を想定すると、譲渡担保権は更生担保権として取り扱わ
れ、レンダー等の譲渡担保権者は任意に担保権を実行することができず、管財人との協議等が必要となる。
このような場合、スキーム例ⅰにおいては担保権の実行による回収とそこからの優先的回収の確保には懸
念が残るため、基本的に当該ローンに対する格付は債務者の信用力を上回ることができないと JCR では考
える。
スキーム例ⅱにおいて、SPC が倒産隔離され、債務者の会社更生手続等に巻き込まれない仕組みが確保
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信用力を上回ることが可能と JCR では考える。この時、動産・売掛金等からの回収について、債務者の商
流 に ど の 程 度 依 存 し て い る か に よ り 、 ① 「 債 務 者 の 信 用 力 か ら の ノ ッ チ ン グ を 基 本 」 と す る も の と 、 ②
「動産・売掛金等の価値、回収可能性に依拠した見方を基本」とするものに分けて考える。①の商材の典
型としては、債務者が独自に利用する原材料で、債務者による買い取りが強く期待されるものや、債務者
独自のブランドや販売網、サービス網を前提として販売される商品などがある。②の商材の典型は、取引
や価格形成が標準化されたコモディティなどである。
(3)動産・売掛債権に対する評価
動産・売掛債権に対する評価は、債務者の評価と並んで、ABL における要である。債権者の視点から適
正な価値の把握を行う上でのポイントは、大きく(ⅰ)対象となる動産・売掛金等の管理における適正性、
(ⅱ)期待される価格で処分されるかどうかの蓋然性―の2つに分けることができる。それぞれについて
検討すべき点は以下である。
(ⅰ)対象となる動産・売掛金等の管理における適正性
・リアルタイムで動産・売掛金等の数量や状態をデータとして正確に把握することが可能か
・対象となる動産を物理的にかつデータとして特定し、他の動産と区別し処分することが可能か
7
・管理状態などによる価値の変動はあるか
・不良品、瑕疵のある製品が混在している可能性はあるか、想定よりも不良率が高まる可能性は
あるか
(ⅱ)期待される価格で換価処分できることの蓋然性
・客観的な価値の評価は可能か、評価額は必要な時に取得可能か
・市場、または相対で処分は可能か(買い手の数や偏り取引の頻度についても考慮)
・処分価格にかかる実績データはあるか
・時間の経過などによる価値の変動はあるか
・汎用品か、特定のユーザーや設備に供する特注品か
・売買市場での流動性の厚み
・季節性等の影響の有無とその程度
・債務者の名声に依存して価格が付けられる商品か、否か
上記の視点を踏まえると、ABL において高い格付を付与する上では、適切なスキームの下で、物理的な
動産にかかる高度な管理手法やデータの整備、処分価格の算定にかかる評価方法の整備なども求められる
8
。
従って、SPC 等を用いたスキームにおいても、求められる機能は、単に SPC 等によって債務者から倒産隔
離してアセットを保有することにとどまらない。高度な動産管理のオペレーションやシステムインフラな
どの要件を、付加価値のあるサービスとして提供できるような機能
9
が合わせて求められるだろう。
(4)販売先の分散度合い、信用力等
販売先が特定顧客に偏っているのか、分散されているのか、また、販売先の信用状況が個々、プールと
してどのような水準にあるのかを売掛債権からの回収の可能性を評価する上で考慮する。特に、販売先が
7 対象在庫に対する担保の権利(タイトル)ならびに支配力(コントロール)の両方が十分及んでいることが重
要である。
8 こうした要件は事業遂行上の具体的なオペレーションのあり方や、関連するシステムインフラなどにも及ぶた
め、予めこれらを備えている事業体は限られているとみられ、また後付けでかかる要件を満たすことのハード
ルはかなり高い。このことはABLの導入が進みづらい原因のひとつと考えられる。
9 SPC 自体がこうした機能を持つ場合もあれば、SPC に対するサービスプロバイダーを通じてかかる機能を確
偏っている場合には、販売先が競合品、代替品に購入をシフトしてしまったり、倒産してしまうリスクを
見積もる重要性が高まる。また、動産・売掛金等の処分を想定する場合に、その販路、価格交渉、処分ま
でにかかる期間といった面で影響を受けることも想定される。
(5)コベナンツ、契約の頑強性
貸出関連契約、その中でも担保契約、コベナンツ、貸出基準額の規定の有効性とモニタリングを通じて
こうした仕組みの健全性が維持されていくことが大切である。なお、コベナンツに抵触した場合、ケース
バイケースであるが、リザーブの積み増し、一部返済、金利・貸出条件の変更、新規実行の停止、等が契
約書上定められることが一般的である。コベナンツへの抵触が治癒されない、治癒される見通しがない時
には、期限前弁済、追加担保の差し入れ、担保処分といった措置が取られる。モニタリングを通じて、債
務者の業況と担保等における変化の両面を把握して、動態的な管理を志向していくことが ABL の特徴であ
る。
4.
格付の方法
(1)評価のフレームワーク
まず、債務者の信用低下、破綻リスクからの影響がどの程度緩和されているスキームなのか、SPC 等の
活用による倒産隔離措置の有無とその強弱を確認する(表 1左列)。次に、担保の換価処分を想定した場合
に、債務者や債務者の商流への依存度が大きいのか、小さいのかを判断する(表1 中列)。そのなかで、動
産・売掛債権の価値と管理にかかる評価(表2)をもとにノッチングの有無とその度合いの検討を行う。
(表1)格付評価のフレームワーク
スキーム例ⅰ
SPC 等 に よ る 倒
産 隔 離 ス キ ー ム
が 確 保 さ れ て い
ない場合
→
基本的に債務者の信用力を超えず、債務者の格付と同
格と評価
スキーム例ⅱ
SPC 等 に よ る 倒
産 隔 離 ス キ ー ム
が 確 保 さ れ て い
る場合
動産・売掛金等の処分や利用に
ついて、債務者や債務者の商流
に多くを依存
①動産・売掛金等の価値・管理評価「高」~「低」
と、ファイナンスに対する担保価値のカバレッジ 10
に応じてノッチングを検討
動産・売掛金等の処分や利用に
ついて、債務者、債務者の商流
には依存しない 11
②動産・売掛金等の価値・管理評価「高」~「低」
と、ファイナンスに対する担保価値のカバレッジ
に応じて格付
(2)動産・売掛金等の処分価値の安定性、管理の度合いについての評価
動産・売掛金等の処分価値の安定性と管理の度合いについての評価の優劣は、前述の「動産・売掛債権
に対する評価」において示した(ⅰ)対象となる動産・売掛金等の管理における適正性、(ⅱ)期待される
価格で換価処分できることの蓋然性―の観点から定性評価を行い、それぞれ「強」(個々の視点に照らして
特段の問題がみられないもの)、「適」(個々の視点に照らして軽微な問題がみられるが、全体として重大な
問題にはならないもの)、「弱」(個々の視点に照らして、複数の軽微な問題がみられる、または単独でも重
大な問題がみられ、その結果、全体として重大な問題があるもの)の 3 段階で表す。ⅰ、ⅱの組み合わせ
(順不同)について、「強」同士の組み合わせを「高」とし、「強」と「適」、「適」同士については「中」、
10 与信額に対する担保価値の割合で表される。
11 動産・売掛金等の処分、利用について、債務者や債務者の商流に依存しないケースとしては、処分が容易なも
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「弱」を1つ含む組み合わせについては全て「低」とする。また、「弱」同士の組み合わせについてはノッ
チング検討の対象外とする。
(表2)動産・売掛金等の価値と管理についての評価マトリクス
動産・売掛金等の管理
弱 適 強
処 分 時 に 期 待 さ れ る 価 格 の 安 定性
弱 対象外
12
低 低
適 低 中 中
強 低 中 高
(3)債務者の信用力からのノッチングを基本として評価するケース(表1中、スキームii①のケース)
SPC 等による倒産隔離スキームが確保されているケースにおいて、動産・売掛金等の処分や利用につい
て、債務者の商流に依存している場合は、格付は債務者の信用力をベースとする
13
。その上で、動産・売掛
金等の処分価値の安定性と管理の度合いについての優劣と、アセットによる負債に対するカバレッジでみ
た余裕度をみてノッチングを決定する。ノッチングの幅は多くの場合 0 ノッチから 3 ノッチ程度となろう。
(4)動産・売掛金等の換価価値を基本として評価するケース(表1中、スキームii②のケース)
SPC 等による倒産隔離スキームが確保されているケースにおいて、動産・売掛金等の処分や利用につい
て、債務者や債務者の商流に依存していない場合は、格付は担保である動産・売掛金等の換価価値をベー
スとする。対象アセットの市況や動産・売掛金等の回転期間などにも留意しながら、動産・売掛金等の価
値・管理評価の優劣と、カバレッジでみた余裕度に応じて格付を決定する。
5.
結び
実際の ABL の格付にあたっては、本稿では個別にカバーしていないが、細部において検討すべきことが
多数あることに留意が必要である。いくつか例を挙げるなら、不正や盗難などのリスクへの対応、動産の処
分にかかる期間と元利払いのタイミングのミスマッチへの対応措置などがあるが、これらにとどまらない。
ABL は個別性が非常に高いファイナンスであり、本項で述べた格付方法に基づきつつ、個別の要素について
十分に考慮
14
することが重要とJCRは考える。
以 上
◆留意事項
本 文書に記 載された 情報には 、人 為的、機 械的、ま たはその 他の 事由によ る誤りが 存在する 可能 性があり ます。し たがって 、JCR
は、明示的であると黙示的であるとを問わず、当該情報の正確性、結果、的確性、適時性、完全性、市場性、特定の目的への適合性
について、一切表明保証するものではなく、また、JCRは、当該情報の誤り、遺漏、または当該情報を使用した結果について、一切
責任を負いません。JCRは、いかなる状況においても、当該情報のあらゆる使用から生じうる、機会損失、金銭的損失を含むあらゆ
る種類の、特別損害、間接損害、付随的損害、派生的損害について、契約責任、不法行為責任、無過失責任その他責任原因のいかん
を問わず、また、当該損害が予見可能であると予見不可能であるとを問わず、一切責任を負いません。また、当該情報は JCR の意
見の表明であって、事実の表明ではなく、信用リスクの判断や個別の債券、コマーシャルペーパー等の購入、売却、保有の意思決定
に関して何らの推奨をするものでもありません。本文書に係る一切の権利は、JCRが保有しています。本文書の一部または全部を問
わず、JCRに無断で複製、翻案、改変等をすることは禁じられています。
12 ノッチングの検討対象外という意味である。
13 商流そのものの事業性や継続性も考慮する。